2017年11月19日日曜日

ビギナーズ・ラックとプロ

成功は、1万時間の努力がもたらす (マルコム・グラッドウェル)


 健康広場では、毎朝7時のラジオ体操の前からグランドゴルフの練習を熱心にされている。
 区の球技大会でグランドゴルフをするので、体操の前に練習で打たせてもらった。半年ぶりでクラブを握って打つと、最初の一打がホールインワン。
 みなさんから「うまいね」といわれたが、次に打つといつもの調子で下手クソになる。翌日も、最初から長いコースで2打で入ってから、次からは同じように入らなくなる。
 1打目は考えずに打つが、次からは欲が出る。
「こうやったらいい」「もっと力を入れて」とか、色々考えれば考えるほどうまくいかなくなる。

 わからないから、無心でやって上手くいくことが多々ある。
「ビギナーズ・ラック」とは、初心者がスポーツやギャンブルにおいてハイスコアをたたき出し、まぐれで良い成果を残すラッキーな現象のことだが、無心になってやるというのは、中々、難しいことだ。



『第1感 「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい』というジャーナリストのマルコム・グラッドウェルの本がある。
 概して、熟慮するより、最初の直感の方が正しいことが多いのではないか、という内容で、事例をあげながら検証していったもので、確かに、直感で浮かんだものの方が、考えすぎたものより結果的によかったことも多い。この本には、そういう直感も、豊富な経験と思慮に裏付けられたものとある。
 近頃、話題となった日野皓正が、以前、プロとは「どんなに調子が悪くても、常にある一定以上のレベルを保っていける人」と言っていた。
 幼い子の絵は、何の衒いもなくいきいきと思うがままに描いてある。キラキラしていて魅力が溢れているが、作品として市場に出回るわけではない。

 最初は無欲でたまたま上手くいったとしても、常にそのレベルを保つには、やはり日頃の努力の積み重ねがなければ、才能も花開かない。
 剣道の先生が、最初からうまい子は伸びない。なんでも器用にこなすので、すぐにほかのことにも興味が移ってしまう。結局、最後に上達する子は、はじめは不器用だが、こつこつとひとつひとつ積み上げていく子が残っていると言っていた。

 マルコム・グラッドウェルは別の書籍「急に売れ始めるにはワケがある」の中で、ずっと売れなかったものが、急に突然、売れ出したり、すべてが一気に変化する劇的な瞬間を「ティッピング・ポイント」といっている。


 勉強でも、スポーツでも、音楽でも同じことが言える。「急がば回れ」と伸び悩んだ時にあきらめずにやり続けることが、結局は一番大事ではないか。

 とはいったものの、球技大会のグランドゴルフのスコアは全く練習もしていない妻とは1打差。ホールインワンもしたのに~。努力は才能には勝てない?

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