2017年12月1日金曜日

12月になると、なぜかシベリウスを聴きたくなる。

12月になると、なぜかシベリウスを聴きたくなる。
寒いからか……。

シベリウスを聴くと北欧の湖が目の前に浮かんでくる。透明な青い色を感じるが、同じく寒さを感じるブルックナーは灰色だ。石を積み上げて作った西洋の城の中をぐるぐる回っているようだ。

10年ほど前、シベリウスに凝って、交響曲のスコアを手に入れたが、当時は福岡のヤマハで輸入楽譜を購入するしかなかった。A5の大きさの薄いミニスコアだが、5番が税抜きで5400円、7番が5300円。とても高くて、この2冊しか買えなかった。





今は、ネットのペトルッチ楽譜ライブラリー(Petrucci Music Library)で無料で手に入る。1番から7番、それにクレルヴォまで。繊細さの究極、バイオリン協奏曲のスコアまでPDFで手に入る。

交響曲全集はやはりパーヴォ・ベルグルンド(Paavo Berglund)のヨーロッパ室内管弦楽団版がいい。
壮大さを感じるものより、温かい部屋の中から、冷え切った空気につつまれた森を見ているような錯覚に包まれる。

 シベリウス交響曲全集 ベルグンド


The Essential Sibelius BOXのオスモ・ヴァンスカ(Osmo Vanska)指揮のシベリウス交響曲もいい。アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(Anne Sofie Von Otter)の歌曲も入っているし、カヴァコス(Leonidas Kavakos)のバイオリン協奏曲も素晴らしい。

 シベリウス交響曲全集 オスモ・ヴァンスカ

両者ともフィンランドの指揮者だ。ピーンとした寒さの中にも温もりを感じさせる演奏はフィンランドの風土で育ったからなのだろう。

書いているだけで寒気がしてきた。
風邪をひかないよう、服を一枚増やして、温かいココアを飲みながら聴こう。

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