2018年9月30日日曜日

「さすらいのギター」とショパン

先日、懐かしい曲のエレキバンド演奏があった。
初めは「夜霧のしのび逢い」。原題は「赤いランタン」。
ギリシャ映画の主題歌で、映画は見たことはないが、主題歌はクロード・チアリの演奏で有名。


日本で公開されるとき、差し替えられたそうだ。元の曲はLos Mayasの「浜辺(La Playa)」。
こちらの演奏の方がしっとりとしている。


2曲目は「さすらいのギター」。
小山ルミでヒットした。

ベンチャーズも演奏していた。

元はザ・サウンズ(The Sounds)の「満州のビート(Manchurian Beat)」だそうだ。


似たような雰囲気の曲にザ・スプートニクスの「霧のカレリア」という曲もあるが、これは満州ではなく元歌はロシアの曲。

「さすらいのギター」を聞くと、ショパンのピアノ協奏曲1番を思い出す。
オーケストレーションが稚拙とかいわれるけど、ショパンは20才で作った。天才は違う。
ピアノが出てくるまで、かなり速いアルゲリッチの演奏でもやたらと時間がかかるが、甘いメロディーに心を奪われる。


この第一主題の初めが「さすらいのギター」の出だしにとても似ているので、思い出してしまうのだ。
このピアノ協奏曲のテーマをつかってポップスにしたのが「フィドル・プレイ・フィドル(Play Fiddle Play)」。
あまり、演奏されないが、1972年のオマさんこと鈴木勲カルテットの「BLUE CITY」に収められている。
ここでオマさんはベースをアルコで引きながら、メロディーを一緒にハミングしている。
なんとかっこいいんだと思った。

他に「フィドル・プレイ・フィドル」の演奏はないかとAWAで検索したら、1945年のスラム・スチュアートのものが見つかった。

スラム・スチュアートといえばアルコ演奏。この曲をオマさんと同じように弓で弾きながらハミングしているではないか。
しかも、ピアノはエロール・ガーナー。鈴木勲カルテットのピアノは日本のエロール・ガーナーと言われた菅野邦彦だ。
ということは、オマさんがスラム・スチュアートのアイデアをとって「フィドル・プレイ・フィドル」の演奏をしたのだと思う。

「BLUE CITY」はレコードもCDも買ったが見つからない。ライナーノートにはそう書かれていたのかもしれない。

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